フーバーダムの上を通る国道を、突如閉鎖。忘れもしない2001年9月11日、ニューヨークの貿易センタービルなどが攻撃を受けたその瞬間に、アメリカの危機管理がすぐに活動した最適なサンプルでした。アメリカの日常では体験できない事でもありました。閉鎖の理由は?化学兵器によるテロ行為を想定して、8州に水を供給する重要な水源地に化学兵器を大型車両で落とされたら100年単位どころではない位にダムは閉鎖状態、生活用水がなくなってしまう危機に陥る事になる為と想定されます。6年経った現在も大型車両は迂回(1時間以上のロス)せざるを得ない状況で、またネバダ州側、アリゾナ州側から小型車両で出入りする車は全て検問を通る事になっています。
今後もテロの攻撃があると言う前提で、対策としてダムの上を通るのはダム観光のみの車両のみで、アリゾナ州との商業運行などの国道はフーバーダムの上を通らない様にする事を考えて、何と巨大なつり橋をコロラド川の上に建設する事になりました(フーバーダム・バイパスプロジェクト:左写真は完成予想図)。その橋の工事を我が日本の大林組が受注し、とうとうその姿を現したのです。フーバーダムの完成から約70年経ちましたが、固い岩盤に橋桁を作る工事は5年以上も前から行われてきました。
フーバーダムには、日本人観光客は殆どと言っていいほど観光に来ません。他の外国人やアメリカ人はたくさん見学に来ています。興味がないのか、価値を見い出せないのか?教育上の問題なのか?フーバーダムに来る度に、日本人の感性や価値観の違いを感じるのは僕だけなのでしょうか?
世界で最も短期間で、犠牲者も最も少ない工事で完成したフーバーダムは、1937年に完成しました。ですから、その技術や意志などを学ぶには、最適な場所なのです。ニューディール政策として、ゴールデンゲートブリッジ、エンパイアステートビル、大陸横断鉄道、スエズ運河、そしてフーバーダムの大公共工事が行われた、まさに記念物なのです。
最近では中国人の観光客が大勢見学に来ています。中国ではきっと教育で教えているのでしょう。誇れるものを作る、その事の努力、裏方などなどの事をきっと教育で教えて来たのでしょう。その時代から中国人の労働者が過酷な労働をして来た為に完成したものばかりです。果たして、その工事に日本人は携わっていたのでしょうか?
余談ですが、アメリカにいるととても勉強になる事があります。それは成長国の人達がアメリカを訪れる事です。ブラジル人、ロシア人、ベトナム人、ブリックスと言われる国々の人達が最近は多く目立ちます。
話が脱線しましたが、橋の完成は2009〜2010年(ニューヨークの貿易センター跡地に建設されるビルの完成と同じかな?)とされています。きっと美しい橋が完成する事でしょう。
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