Hello! ラスベガスのサムです。
このところレジャーでアメリカに来る人も減ったけど、仕事で出張してくる「ジャパニーズ・ビジネスマン」も減っているようです、景気のせいかな?
日本から出張して来るビジネスマン最近の挨拶は「ラスベガス景気はどう?」が定番。
「ボチボチでんな」
そんな!大阪じゃないんだぞ。
「ラスベガスに遊びに来るお客さんの数も20%くらい減ってるし、住宅ローンの支払いができなくて抵当流れになった物件が溢れて不動産市場も大変らしいよ」なんて、まともに説明しています。
米国のThe Index of leading indicators(景気先行指標)は、三ヶ月連続で上昇している。UNLV(ネバダ大学ラスベガス校)のCenter for Business and Economic Research (ビジネス・経済調査センター)では、ラスベガスのビジネスリーダー100人を対象に経済予測に関して世論調査を実施しました。調査に応じた人の76%が住宅市場の回復は2010年の中旬まで期待できない、早くても2011年になるのではではないかと悲観的だ。(Las Vegas Sun ラスベガス・サン、地元紙)あまり、Economist(経済学者)や Economic Analyst (経済評論家) などの経済専門家達の予想は当たらない。
Las Vegan (「ラスベガン」と発音。意味は「ラスベガスっ子」=地元の住人のこと)は、野球やサッカーなどスポーツの試合の結果までギャンブルの対象にするのに、「経済予測が当たるかどうか」は、ハズレに賭ければ当たるから賭けの対象にもなっていない。それほど、経済予測を当ててきた者はいないのだ...しかし、ビジネス・アドバイザーとしてラスベガスを舞台に活躍する小職、今のラスベガス経済をみるため生活に密着した指標はないのか?と探してみた。
これだ、質屋だ!ラスベガスにはPawn Shop(質屋)が多い。ギャンブルで資金的にピンチに陥ったときに駆け込むギャンブラーの資金調達源。ラスベガスは世界でも有数の質屋密集都市なのだ。最近、質屋のオヤジのインタビュー記事が地元紙に掲載された。
○サ「不景気ですが、商売はどうですか?」
○オ「ゴールド(金)の調子はいいけど、ダイアモンドはだめだな、Gun(ガン、銃器)の営業は物凄くいいよ」
アメリカの質屋では鉄砲(本物)も質に入れることができ、撃ったことの無い君でも購入できるのだ。(ちょっと日本には持って帰れないけど)不景気になると失業などの生活苦を真っ当な方法で軽減しなければならないが、生活のために罪を犯してしまう「生計型犯罪者」が増える。自己防衛のために鉄砲を所持する。ウー...
○オ「建築工具を質に入れに来る人が多いよ、ウチでは取り扱わないんだ、何故なら、大きな建設もストップしているし、誰も工具を買わないから」資金調達が滞り建設を中止しているカジノプロジェクトがたくさんある。新築住宅の建築やリノベーション(改築)も
○サ「客層は変わりましたか?」
○オ「ギャンブルに行く人が少なくなった、ローンと高熱費を支払うのに追われている人が多いんじゃない」
経済の読み方、予測の仕方 には色々あるが、結構、身近なところに景気のバロメーターを測る材料はあった。庶民の生活と良好に向かっている景気指標は相当なずれがありそうだ。皆さん、ラスベガスは不景気の真っ只中のようです!遊びに来てくださーい。
しかし、ラスベガス大通の人ごみの多さ、交通の混雑、週末のナイトクラブの熱気、実感できないんだけど...「好況、不況」を実感できる消費者に基づいた予測をうまく活用していければ、経済の本当の状況が把握でき、よりタイムリーで適切な経済政策をとることができるようになるかもしれません。
何故か、最近、アメリカではラスベガスの質屋がマスコミにクローズアップされていて、リアリティーテレビ番組「Pawn Stars」(パウン・スター、意味:質屋のスター野郎達)が放送された。
(7月19日 ヒストリー・テレビ局)http://www.history.com/content/pawn-stars
そのセットとなっている質屋はラスベガスにある。店名は 「Gold & Silver Pawn」(ゴールド・アンドシルバー・パウン)
何と日本訳は「金と銀の質屋」南ラスベガス大通713番地にある。
早速取材に行って来た。
いるいる、テレビで見た「質屋のスター野郎達」がカウンター越しに値踏みをしている。一見、怖そうに見えるけど面白くて気の置けないおじさんとアンちゃん達だった。金や銀のネックレスや飾り物を買いに来ている人もいる。ギャンブルするお金が欲しい、身の回りの貴金属、ギター、音響機器、などを質に入れ、ギャンブルに負けてしまい、取り返す事ができず質流れになってしまったものばかり、だからあまりたいしたモノがないのかな。それでも店内に小奇麗に陳列してある。ブランド品のような高級品は見当たらない。
今回は、ラスベガスの質屋と経済関係を題材に取り入れた。
社会見学、物見遊山、一度は後学のために観てみたいという人もいると思う。ブランド品など高級品の掘り出しものなどを期待してラスベガスの質屋を回られるのは、あまりお奨めできない面もあります。ほとんどの質屋が交通の不便なところや、歩いて行けても、ボロッチー服装で道路に座り込んでいる酔っ払いや、空を向いて何か独り言を言っているような人がいる如何わしい所に部類する地区にあるものもあり、気をつけなければなりません。どうしても訪問してみたい気持ちを制御できない方は「ラスベガスの達人」など現地のことに詳しいプロに相談することが奨められます。